首都江戸と加賀藩 ―江戸から地域へ・地域から江戸へ―
定価 9,350円(税850円)
販売価格 9,350円(税850円)
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大石 学 監修
東京学芸大学近世史研究会 編
A5判・上製カバー装・487頁

私たちは長い間、大名にとって国元=拠点(ホーム)、江戸=異境(アウェー)と考えてきた。しかし、江戸時代の大名の多くは、江戸生まれ、江戸育ちのシティーボーイであった。『忠臣蔵』では吉良義央が「この田舎大名が!」と赤穂藩主の浅野長矩を軽蔑するが、長矩は江戸鉄砲洲(東京都中央区)の上屋敷で生まれ育った、都会人だったのだ。
諸藩の屋敷が集中する江戸は、全国の政治機能が集中・蓄積された首都であり、大名の多くは首都で生まれ育った者たちであった。彼ら大名の意識が、「国元」から「江戸」へというベクトルではなく、「江戸」から「国元」へと向いていたのも当然と言える。
本書は「首都江戸」という視角から「加賀藩」を通観することで、近世日本の国家と地域の関係に迫るものである。「首都江戸」の成長・発展が、彼ら大名の意識や行動を変えたのである。近世国家・近世社会を考えるうえで、「首都江戸」を中心とする視座の転換の必要性があらためて指摘される。

【内容】
はしがき(大石学)
序 章  「首都江戸と藩」研究(桐生海正・關谷和也・長代大)        
第2章  参勤交代を支える人々 ―享保期の参勤交代を事例に―(守屋龍馬)      
第3章  江戸出訴をめぐる加賀藩と江戸 ―享保期鹿磯・黒島海境一件―(長代大)   
第4章  近世白山麓における材木の生産と流通(桐生海正)                 
第5章  加賀藩における法要の様態について ―高徳院二百回忌法要を中心に―(關谷和也)
第6章  加賀藩礼法師範渡辺家に関する一考察(深町佐和子)   
第7章  藩領民の江戸流入と藩邸 ―加賀藩政後期における走百姓問題から―(小嶋圭)
第8章  明倫堂の学制改革 ―加賀藩士による上申書から―(北澤亮介)            
第9章  加賀へもたらされた西洋砲術の伝達過程に関する一考察
          ―陪臣河野久太郎宛の書状の分析を通じて― (小柳はる香)
第10章 幕末の海防政策における軍事動員 ―江戸湾防備と加賀藩―(杉山綾)      
特 論  「江戸育ち」「江戸好き」の藩主たち ―江戸・国元関係の視座転換―(大石学)
活動記録/あとがき(桐生海正・關谷和也・長代大)
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