法政大学地域研究センター叢書5
馬場憲一:編/著
体裁:A5判・四七○頁/上製本・カバー装/05年8月刊行
定価(本体6,800円+税)
法政大学地域研究センター所属の「多摩の歴史・文化・自然環境研究会」の研究プロジェクトよる研究成果をまとめたものである。なお、研究プロジェクトは、次のような研究趣旨のもとに行われた。現在、「地域の歴史や伝統文化」をキーワードとした地域づくり事業が全国各地で取り組まれ、今後ますます「地域の歴史や伝統文化」を視野に入れた地域づくりが活発に展開していくことが予想される。翻って東京都多摩地域の現状をみるに、多摩は古くからの歴史を有し数多くの文化遺産が現存しているにもかかわらず、それらの歴史や文化遺産を有効に活用した地域づくりが十分に行なわれてきているとは言い難い状況にある。
このため本研究プロジェクトでは、多摩地域において「地域の歴史や伝統文化」を視野に入れた地域づくりを実現するために、歴史学的な手法による考察と地域づくりの事例研究を通して今日的な課題に取り組んでいくことにした。これによって具体的には多摩地域の地域づくりにあたって重要な装置となりえるもので、かつて「名所」「旧跡」「霊地」「聖蹟」などと認識されてきた歴史的環境(文化遺産)の形成過程などを史的に考察するとともに、「地域の歴史や伝統文化」を活かした地域づくり計画を具体的に提案していくことにする。(序より抜粋)
なお、本書の刊行は全国各地で取り組まれている「地域の歴史や伝統文化」を活かした地域づくりに学術的な研究分野から些かでも寄与することを意図したものである。